【~11病日目】再会
◆7~8病日目
たろちゃんの入院中、二相性急性脳症についてひたすら調べる毎日でした。
専門機関のレポートや症例、個人で書かれたブログ、ありとあらゆるものを読みましたが、希望を持てるような記述は全体の数%という感じでした。
そうやって調べる中で、亡くなった子もいました。
心のなかに黒い何かが拡がっていくのを感じました。
痙攣については、ぶり返しなく安定しており、徐々に鎮静剤の強さを弱める旨の連絡が病院から有りました。
まずは一安心というところですが、発症後のたろちゃんを一度も見れていない私としては、不安だけが募ります。
◆10病日目
病院から、
①無事鎮静剤の投与を終了した
②MRIを実施したい、という旨の連絡を受けました。
ステロイドにより免疫力が下がっているため、抗生剤も合わせて投与するとの事。
明日、一般病棟に転移する事になりました。やっと会う事が出来ます。
嬉しい反面、どんな姿になっているのか、不安で一睡も出来なかったのを覚えています。
◆11病日目
再会の日です。
ICUから出てくる姿をお迎えしました。
か細く悲しそうな声をあげながら、管だらけのたろちゃんが出てきました。
病前の声とは全く異なっており、それだけで悲しい気持ちになりました。
転移が完了し、コロナ渦ではありますが、1時間程度家族で過ごす事ができました。
状態としては、
・全く動けないし、動こうという様子もない
・目が合うような気はするが、認識しているか分からない
・虚ろな目をしている
・目の動きもおかしく、あらぬ方向に行く頻度が多い
・好きなぬいぐるみや絵本にも全く反応しない
・微熱あり
といった感じでした。
急性脳症について調べていたときに、病気の直後からピンピンしている子も何例かいて、その場合、当然の事ながら予後良好でした。
そうならないかと強く期待していましたが、そうはなりませんでした。
たろちゃんの前では努めて明るく振る舞っていましたが、心の中は
「これからどうしたらいいのだろうか」
「どの程度、元に戻ってくれるのだろうか」
という気持ちでいっぱいになりました。
元気に歩き回って、ニコニコしていたたろちゃんを思い出し、
「もうあの姿には戻れないのだろうか」
そんなふうに思いました。