たろちゃんの痙攣重積型急性脳症_経過日記

痙攣重積型(二相性)急性脳症を罹患した娘の経過記録

【1病日目】悪夢の始まり

こんにちは。たろちゃんパパです。

当時のメモを基にその日のことを思い出しながら詳細な経過を書いていきたいと思います。

 

クリスマスムード漂う12月中旬。その日は家族全員で買い物に出かけていました。
その日の様子に目立った変化はなかったと記憶しています。
強いて言うのであれば、普段なかなか寝ない子なのですが、買い物中、珍しく事切れたように私の抱っこひもの中で眠ってしまった事くらいでしょうか。
(おそらくこの頃から熱を出していたのかもしれません。)

買い物を終え、帰路につく車の中。
私は運転していて、妻が後部座席でたろちゃんをみていてくれました。
たろちゃんはさっき寝ていたのに、また眠そうにしていました。

と、突然、
「やばいかも、車を止めて」と。
高速を運転していたので、後ろをしっかり確認する事は出来ませんでしたが、
たろちゃんが痙攣を起こして目がおかしな事になっていました。

すぐに病院へ向かいました。
道中、1分ほど痙攣した後、落ち着いたようです。
おでこを触ってみると、少し熱があるようでした。
病院に着いてから少し様子見しましたが、よくある熱性けいれんと判断し受診せずに帰宅する事にしました。
(短時間のけいれんは病院に行っても特にしてもらえる事もないので…。)

 

家に帰って熱を測ってみると、37℃前半。
少しぐったりしていましたが、風邪だろうという事で様子を見る事にしました。

 

(続く)

ハッスルたろちゃん(117病日)

こんにちは。たろちゃんパパです。

今日はたろちゃんの現在の状態を書いてみたいと思います。

 

【病前の状態】

・自由に歩き回っていた

・遊ぶことが大好きで一日中動き回って遊んでいた(ご飯もそっちのけ)

・一語文が複数出ていた(まんま、うまい、おっぱい、じいじ等)

・「こけないように足元を見ながら歩く」などの繊細な動きも出来ていた

 

【病気直後~1ヶ月くらいまでの状態】

・目が虚ろ

・目がくるくるとあらぬ方向にいく

・無表情

・ほとんど身体を動かせない

・不随意運動

・自発性はほぼ見られない

 

【現在できること】

・粗大運動はマスター(PT卒業)

・自由に歩き回る(もはや小走りしている)

・一日中遊んでいる

・ものを持ったり掴んだりする

・自分の名前を呼ばれたら振り返る

・人の顔を認識する

・ご飯をよく食べる(病前とほぼ同じ食事の内容・量に戻っています)

・興味を持って周囲を見渡す

 

もうとにかく1日中遊んでいます。

最近は「よじ登る」を思い出し、リビングテーブルの上のものを破壊しております…

声のバリエーションも少しずつ出てきているので、もうすぐ一語文が出てくるかもしれないと期待しています。

 

【現在できないこと・改善できていないこと】

・一語文がほとんど出てこない(まんまだけ)

・積み木を積むなどの繊細な手の動きが出来ない(現在は手の動きが一番の懸念点です)

・口唇傾向(何でも物を口に運びたがる。ひょっとすると病気によるものではないかもしれませんが…)

・よく起きる(病前からそうだったので、病気は関係ないかもしれません。ただ、この病気の後遺症として、睡眠障害があるそうです。)

・脳波検査の結果では、入眠するタイミングで脳波が乱れます。まだてんかん発症の可能性を否定しきれません(抗てんかん薬は処方されていません。発作は1度も起きていません。)。

 

 

以上です。

こちらの記事も思い出したら追記していきます。

経過の概要 その1~発症から退院まで~

当時のメモを見ながら、ざっくりと書いてみました。

思いだしたらこまめに加筆していきます。

 

( ※カッコ内の数字は病日を表しています。)

  • (1)1分程度の痙攣発生。意識回復。
  • (2)1時間を超える痙攣発生。意識不明。救急車で搬送。強めの鎮静剤を投与。入院。MRI実施。結果に異常無し。
  • (3~4)強めの鎮静剤を投与した為、ふらつきはあるが元の姿に戻って一安心。
  • (5)突発性発疹であろう発疹を身体中に確認。
  • (6)入院中に再度痙攣発生。鎮静剤投与。MRI実施。先生より急性脳症の可能性高との説明有。ステロイドパルス療法開始。ビタミン剤の投与も併せて行う。舌根沈下の為、ICUにて呼吸管理。
  • (7~8)痙攣のぶり返しなく安定。徐々に鎮静剤の強さを弱める。
  • (10)鎮静剤の投与終了。MRI実施。抗生剤投与。
  • (11)一般病棟へ転移。全く動けない。目は合うが認識しているか分からない。虚ろな目をしている。目の動きも全くおかしい。熱あり。
  • (12)首や手足を少しだけ動かせるようになった。発作的に爆発するような泣き方を繰り返す。笑顔は一切ない。
  • (14)熱が下がった。哺乳瓶で少しだけ吸えるようになった。手を全く使えない。使おうという動作も見られない。
  • (15)寝ている時には蹴ったりする等の動き有。自分の意志ではなさそうだが、腕をあげる仕草有。
  • (17)ミルクを良く飲む為、経鼻チューブが外れる。離乳食開始。炎症レベル低下。抗生剤終了。
  • (18)MRIの結果を聞く。急性脳症の診断。高信号箇所は前頭葉の運動野に強く出ている。SPECT(脳の血流)の結果は真っ青。
  • (20)脳波検査実施。良く飲み良く食べる。動きが良くなってきたが不随意運動の可能性が高い。口唇傾向の為、ずっと手を食べている。
  • (22)退院。うつ伏せからの頭あげが出来た。とにかくよく食べる。自発性は低い。

初投稿

はじめまして。たろちゃんパパと申します。

この度、娘(当時1歳1ヶ月)が罹患した痙攣重積型(二相性)急性脳症の経緯や記録などをこのブログで公開する事にしました。

 

なぜブログを書こうと思ったかというと、娘の症例を公開する事で、同じように罹患した子達の両親の目に止まり、参考にして頂けるのではないかと思ったからです。

娘が罹患した直後、ひたすらにネットで情報を漁りましたが、情報自体が圧倒的に少なく、かつ、良くなった子の経過が少なかったです。

「急性脳症の全国実態調査(第二回、平成29年度実施)」によると、けいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD)の予後は、治癒が33%とあり、全くの後遺症を残さない子が3人に1人は存在する事になります。にもかかわらず、私が探した限りで「治癒、ないし、ごく軽症」と呼べる子は数例でした。

これにはとても絶望しました。

 

私の娘は、完全に寝たきりで目も虚ろな状態から、見違えるように良くなり、今では小走りし、意思疎通も病前のように出来るようになりました。

もちろん、今後のことを考えれば、

  • 痙攣の発症を防ぐためにダイアップを常備
  • てんかん発症の可能性
  • 知的障害の有無
  • 言語発達の遅延がないか

等、まだまだ懸念材料・不安な事が沢山ありますが、日々楽しく過ごせているのは間違いありません。

「こういった症例もあるよ」という事をお伝えしたく、更新していきたいと思います。

 

更新は不定期になるかと思いますが、コメント等にはこまめに返事をさせて頂きたいと考えています。

また、誤植や内容に誤りが発見された場合は記事の内容を一部改変する場合があります。ご了承ください。

 

最後になりますが、罹患された全ての方々が良い方向に向かわれる事を心から祈っております。